主人公でありながら地味であるという奇妙で難しい役柄を本木雅弘は非常に自然な姿で、おくりびとの中で演じています。
オーケストラのチェリストから納棺師という仕事を嫌々ながら見習いとして働き始め、その仕事に目覚めていく姿を、
おくりびとで観ることができます。
おくりびとの中の本木雅弘は、いままで演じてきた役柄の中では、もっとも普通の青年かもしれません。
おくりびとについての情報をサイトやブログ、掲示板を使って集め、おくりびとでの本木雅弘の演技を調べてもいいでしょう。
当初の主人公の戸惑いや不安を重くならずにユーモラスに
おくりびとで演じる本木雅弘は実際に納棺師を体験したのでは、と思わせるほどです。
本木雅弘がデビュー当時は美少年アイドルであったことが思い出せないほど、普通の青年を完璧に演じているのが、
おくりびとです。
おくりびとは、実際、重いテーマで人物も深刻になりがちですが、本木雅弘の作り上げた主人公のどこかコミカルさが優しい映画となっています。
おくりびとという仕事に拒否感を示しながらも、生活のために見習いとして働き始める主人公の青年を演じたのが本木雅弘です。
どこまでも普通の青年を演じている本木雅弘の演技は、おくりびとという映画をコミカルなのにリアルなものにしています。
おくりびとという名前で語られる納棺師と言う仕事に対しての戸惑いの表情やあらわな拒否感、しかしその中にコミカルさを含ませているのはさすがです。
おくりびとの本木雅弘は本当に情けない姿で登場し、決してかっこいい青年ではなく、家庭も抱えています。
おくりびとの中に登場してくる人物たちは個性的ですが、その中で本木雅弘の演じる主人公は一番地味な存在かもしれません。
納棺師というおくりびとにならざる得ない主人公を演じる本木雅弘の姿は非常に自然で、こういう青年が日本のどこかにいるかもしれないと思わせます。
おくりびとで主人公が悩みながらも奮闘していく姿や妻に仕事を責められる姿ではいままで本木雅弘も見せたことのない演技です。