ところが奇妙な愛嬌があり、夢をかなえるゾウのなかで、もっとも愛すべき登場人物になっているのです。
インドで信仰されているガネーシャは学問と商業の神様で、夢をかなえるゾウにもその影響が表れています。
しかしながら、だらだらと主人公の部屋にいるだけでなく、夢をかなえるゾウのなかでは主人公を成功に導く課題を常に与えているのです。
夢をかなえるゾウでのガネーシャは、外見はほぼインドの神様であるガネーシャと変わりませんが、性格や行動はかなり違います。
夢をかなえるゾウの物語が進んでいくうちに、本当に神様であることが次第に分かってくるようですが、それまでは課題を与えるだけの変な人物というか神様です。
神様なのに、
夢をかなえるゾウの中では、ヘビースモーカーで甘いものが大好きで、すぐすねてしまうという人間臭い神様とされています。
ヘビースモーカーで甘いものに目がなく、関西弁をしゃべる不思議な神様が成功へと導いてくれるのが夢をかなえるゾウの面白さかもしれません。
もともとインドでもガネーシャは商業の神様ですから、夢をかなえるゾウの物語が成功するためのメソッドの物語ですから合っているのです。
夢をかなえるゾウについての情報をサイトやブログ、掲示板を使って集め、夢をかなえるゾウのガネーシャと実際のガネーシャを比べても面白いでしょう。
ガネーシャに魅力がなければ、気弱なダメ男でもすぐに追い出してしまうでしょうが、なんとなくいいなりになってしまう面白さも夢をかなえるゾウにあります。
そのわけは、夢をかなえるゾウのなかでガネーシャが主人公に、ほとんど強引に「成功契約書」を交わさせてしまうからです。
主人公は夢をかなえるゾウの物語の中で、さんざんガネーシャに振り回されてしまいますが、それでも課題を黙々とこなしていきます。
まさに夢をかなえるゾウに登場するなかでは、もっとも魅力にあふれた存在になっています。
愛嬌があって人間味がある神様のガネーシャがいるからこそ、ストーリーが面白くなっているともいえるのが夢をかなえるゾウです。