つけまつげを愛用する舞台女優のポイントです
やはり舞台で踊るバレリーナもかなり分厚いつけまつげをつけて踊りますし、宝塚歌劇団でもしっかりとつけています。
つけまつげは女優が役柄になりきるためのパスポートであり、観客を舞台に惹き寄せるためのものだったのではないでしょうか。
そうなると舞台に上る場合には、つけまつげは「役柄」のためにしっかりとつけていることが条件だったのかもしれません。
舞台に上がるときはかなり派手で濃厚なメイクを施す場合が多いですから、目元をしっかりとさせるため、つけまつげは不可欠だったのかもしれません。
異空間である舞台に立って、役柄に入り込むためには、あの少々滑稽でもあるふさふさとした過剰なつけまつげは重要なのです。
それだけ舞台に上る人物はつけまつげによって、華やかな美しい存在にならなければならなかったのです。
つけまつげといえば、すでに故人となられた歌手淡谷のり子さんが、舞台に立つために物不足の中で自分の髪でつけまつげを作ったという伝説があります。
舞台で使うのも、普段のメイクで使うのも、同じはずなのに、その存在感によってはかわっていくのがつけまつげなのです。
過剰で美しいつけまつげをつけている他の人物と言えば、ゲイバーのショーパブのダンサーもそうですね。
現在の舞台でも華やかな宝塚歌劇団などでは、伝統的に分厚く派手なつけまつげを男役でもつけているようです。
実際に舞台で使う、つけまつげを普段のメイクでつけてしまったなら、非常におかしな顔になってしまいますが、舞台の上では自然です。
つけまつげをつけて舞台に立つことは、自分が異空間の人間になったことを表す記号かもしれません。
ある人が宝塚歌劇団の舞台を「現実の人間が行っている少女マンガ」といいましたが、たしかに少女マンガの人物もつけまつげをしているような目で描かれています。
舞台に出るときは女優もバレリーナも架空の人物になりきらなければなりませんから、その人物になるためのパスポートがつけまつげなのかもしれません。
カテゴリ: 暮らしの豆知識
