存在するだけでドラマが出来上がってしまうというのは、深田恭子が持つ独特の演技かもしれません。
おっとりとしたイメージがありますが、深田恭子は演技のためにおっとりとした雰囲気のままで人々の心の動きや表情を研究したのでしょう。
悲劇は比較的に女優はやりやすいようなのですが、コミカルな役柄は存在感だけでは演じられないので深田恭子の演技が確かなものになってきたのでしょう。
演技力に優れた若手の女優はたくさんいますが、その中でも演技力にプラスして存在感を持った女優が深田恭子なのです。
ドラマデビューでは悲劇的な役柄が多かった深田恭子ですが、最近ではちょっとエッチでコミカルな役柄もこなせるようになってきました。
シリアスな役柄からコミカルな役柄までこなしてきた自信が
深田恭子には備わっていて、演技を安心してみることができます。
深田恭子の演技については、現在はデビュー当時の存在感だけでドラマに必死についていっていた頃とはまるで違います。
ただ存在感とたたずまいの良さだけから女優になったのではなく、演技についての魅力を自らつかんだからこそ、今の深田恭子があるのでしょう。
端正な美貌でありながら、どこか破天荒な空気を持った女優が
深田恭子という演技力も身につけた女優なのでしょう。
深田恭子は一つの役柄にとらわれることなく、さまざまな役柄にチャレンジして、新しい顔を作っているようです。
深田恭子ほど、年齢の割には、さまざまな役柄を要求されてきた女優は少ないかもしれません。
女優として進んでいこうと決めたときから、深田恭子はかなりいろいろな人を観察してきたのではないでしょうか。
つまり存在感だけの女優ではなく、きちんと演技できる女優へと深田恭子は変わってきたのです。
「下妻物語」の桃子はクールで、我がロリータ道を行くという少女でしたが、土屋アンナが演じたイチゴの危機には熱くなるという転換を深田恭子は演じ分けたのです。